大工だからできる家

木の家づくりには、木の知識や経験が必要です。
常に木に触れ、木を知り抜く大工棟梁と、
木の性質を活かしきる
家づくりをしませんか?
綾部工務店の大工棟梁、綾部孝司が書いてます。
2017年10月3日

くむんだーのホームページ公開されました!

全国くむんだー®︎木のジャングルジム協会が今年の春から動き出し、協会のホームページがつい先日出来上がり公開されました。
https://kumundar-kyokai.net

くむんだー®︎という木組みのジャングルジムは、今から6年ほど前、滋賀県に生まれました。発案者は川村工務店の川村さん。木の家ネット・埼玉はこの「くむんだー」に託された想いを伝えるため、「くむんだー」を用いた活動を始め今年で3年目になります。昨年から今年にかけて全国各地で活動する仲間たちが徐々に増えつつあります。

木を身近に感じるツールとして、大工体験ができるツールとしてこれからも活動の場を増やしていくことになりそうです。開催情報も発信していく予定ですので、近くで開催の際は是非ご参加なさってください。子供が主役のイベントですが、親たちがはまっていることが実は多いのです。


2016年12月19日

庭をつくって暮らすこと

雑木の庭に暮らすことを望む方が増えているのは周辺から雑木林が段々と減っている事が関係しているのではないかと、ふと思いました。写真の住宅は郊外住宅地や市街地に建っていますが、窮屈そうな緑では無く、木にとってものびのびと成長できるくらいの庭の大きさです。
img_4682
計画当初から家と庭のバランスに配慮し、それぞれがつながりを持って快適な暮らしをサポートできる様に計画しています。いずれもエアコンなしで暮らされています。冬場はたっぷりとした日差しを受けられるように建物形状と配置に気遣いをしています。
庭を通じて周囲ともつながっていく広がりのある暮らし方は、周辺環境や近隣関係も良くしていく気がしています。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA

OLYMPUS DIGITAL CAMERA


2016年2月28日

ヨイトマケと石の基礎

天然の礎石のみで基礎をつくる事は一定の条件が揃えば、現行法下でも可能です。
IMG_3007コンクリートを使わない利点は、その耐用年数にしばられない事、そして建設時と除去時のエネルギーが少なく済み、産廃を減らせる事、災害時などには原状復旧が容易であるなどいつくも挙げられます。計画時の一定の条件とは、安定した地耐力を得られる地盤であること、そしてバランスの取れた木組み架構と荷重の分散が出来ていること、適切な工期が得られているかなどです。
DSC_0258(根切り地盤を転圧後、現地調達の割り栗石を設置し、砕石で高さを揃えた後再転圧します)
IMG_2936(荷重に応じたサイズの石を設置後、砕石に馴染ませ、ヨイトマケで締め固めます。)

コンクリートや鉄筋の分は安価になるため、石代と地業費用が増えてもかえって費用が抑えられる事も珍しくありません。ヨイトマケなどは、地業と石の据え付け共に行う事も出来ますが、写真の例では、割り栗と砕石設置後にランマーで突き固め、石の設置後にヨイトマケを行いました。ヨイトマケは職人ばかりで行うと予算確保が難しいため、昔ながらの結(ゆい)かイベントとして行う事がお勧めです。心棒(重り)の重さにもよりますが、4人〜10数名で行うことができ、人が増える分には問題ありません。地域の方々も飛び入り参加をしての共同作業は、何か得るものがありそうです。
ムービーはこちらです。


2014年9月30日

本小松石という礎石 

DSC_0186
真鶴半島の付け根のところに、本小松石の採石場があります。本小松石は今から約40~45万年前に箱根の何回かの噴火によって作られた輝石安山岩です。緻密で耐久性耐火性に富み、吸水性が小さいのが特徴です。

1200年程前の墓石に小松石が発見されていて、鎌倉時代には関東の石材の主要な産地であったそうです。江戸時代には、徳川家康が小松石で江戸城の石垣を築きました。そして川越周辺の古い建物の基礎はというと、やはり小松石を含む安山岩が多く使われている様です。

DSC_0190
さて、そんな小松石の産地を訪れたときに知りましたが、この石はある程度の大きさの塊として、採掘されます。切り出す訳では無いそうです。塊同士の境界面は、紫がかった茶色で野ずらと言い、侘び寂びを感じる趣のある肌面です。

添付した写真は、以前施工した石場建ての住宅に採用した石の加工風景です。野ずらの石も使いましたが、多くは四角く加工し、表面にビシャンをかけました。

とてつもなく長い時間をかけてできた石を用い、その上に建物を建てる事は、単に意匠性や耐久性を高めるためという事以上に、大地と一体になった暮らし方を見つめるきっかけになりそうです。

DSC_0196
DSC_0206


2013年8月8日

出し桁の家のこと

建て方を行っている出し桁の家の出し梁を納めると、軒の感じがだんだんとわかる様になってきました。軒の出は1550ミリ。埼玉北部から群馬にかけて現在でも点在している昔の家の美しさは、気候に配慮した軒の出を抜きには語れない気がしてきました。軒下の縁や広縁で庭を眺めながら近所の人たちとの交流ができたり、雨の日でも窓を開けておける性能を持っていたりというのが日本の家なんだなと感じています。
施工途中の写真などはこちらをご覧下さい。

構造見学会を9/1及び8に行います。詳しくは次のリンク先をご覧下さい。
http://ayabekoumuten.jp/news/files/toki-s-kengaku2.pdf


2012年11月17日

竹採り

今年の竹採りの様子です。小舞として使う為、伐採から竹割り、節取りを行っている様子です。竹の虫の付きにくいデンプン量の少ない時期に採取をします。使う時期が先の場合は丸竹のまま保管し、必要に応じて割って使っています。表面のワックス質からは虫が入らず、節や切り口から侵入する為そのようにしています。



殺虫剤を使わず素材を健全に保つ為には旬切りと管理、選別が大切です。
私が採取したチビタケナガシンクイムシの画像がありましたので載せておきます。体長は2ミリちょっとです。
虫の生態まで知っておかないとという事でいろいろと調査中です。


2012年10月25日

木の家づくり巡回展in川越

アースデイへの出展は終了いたしました。雨の降る悪天候の中ご来場くださった方々ありがとうございました。
当日の様子はこちらでご覧頂けます。今後も引き続きイベント出展の予定がありましたらお知らせ致します。
来たる10/28(日)、アースデイ・イン・川越が行われます。アースデイでは、職人がつくる木の家ネットの地域会「木の家ネット・埼玉」が、パネル展示や模型展示、小物づくりの作業体験などの展示を行います。お子様から大人の方まで楽しめるイベントになっておりますので、是非お越し下さい。
アースデイのちらしはこちらをご覧下さい。
木の家ネット・埼玉の木の家づくり巡回展はこちらをご覧下さい。

「アースデイ・イン・川越は今年で14年目を迎え、川越の自然の紹介をはじめ直面する地球上の生きもの、ゴミやエネルギーなどの環境問題について考え、地域に住む外国人との交流から国際理解を深めながら、「地球人」として世界の人々とともに、かけがえのない地球環境を守り、すべての人々と手を携えて平和と安全な世界を築く事を目的としたイベントです」


2012年8月26日

北上ふるさとプロジェクト

東日本大震災で大きな被害を受け、復興も遅れている石巻市北上町。
この先もそこに暮らし続けたい人たちのために、買い物や交流が出来、子供達も安心して遊べる建物づくりが始まります。
木の家ネットの有志数名出立ち上げた「北上ふるさとプロジェクト」は具体的な建設へ向け着々と前進しております。
可能な限り人件費や材料費を押えた工事計画を立てていますが、工事費用や内装備品に関する資金が不足しております。
皆様のご協力をお願い致します。
詳しい内容はこちらをご覧下さい。
リーフレットはこちらです。


2012年4月15日

小さな椅子~8年前と今~

野地板の端材を使って、幼児用の椅子を造ってみました。

左が8年前にくつったもので、今は落書きだらけになっています。子供達は椅子を斜めに置き上から角に載って遊んでいましたが、形は健全な状態でまだまだ使えそうです。右側が今回つくった真新しいものですが、並べてみるとそれぞれ違った良さがありますね。家づくりの際には出来た端材で家具やおもちゃをつくってみては如何でしょう。


2011年11月2日

熟成

 無垢の木が美しく仕上る年数と木造住宅の減価償却耐用年数は奇しくも同じ年数である。それが良いか悪いかは別として、時がつくりだす価値に付いて考えてみたい。
 人工素材と自然素材の劣化は共に建てた時点から始まっているが、両者の違いは劣化したものがそのまま劣化し続けるか、劣化し一時汚くはなるが別の美しさが出てくることだろう。
 人工素材は建てたときが美しい状態で、出来るだけその美しさを維持するべく表面にコーティングをするなど工夫を凝らしている。ところが時間の経過とともにだんだんと美しさが減ってしまう。
 自然の素材は、新築から2年から5年程度にかけて雨シミや変色ムラで一番汚い状態を迎える、木肌の美しい建築当初の表情とはかけ離れてしまうこともある。10年を超えるとだんだんと変色ムラなどがわからなくなり次第に経過年数相応の落ち着きのある色彩と表面の質感に変化していく。熟成という言葉が相応しい年数は30年を超えた頃からだろう。その頃には住まい手の家族も建物とともに円熟味を増しているだろう。

50年経過した自宅の杉の戸袋