大工だからできる家

木の家づくりには、木の知識や経験が必要です。
常に木に触れ、木を知り抜く大工棟梁と、
木の性質を活かしきる
家づくりをしませんか?
綾部工務店の大工棟梁、綾部孝司が書いてます。
2006年1月1日

国産木材とそれらを使う大工の知恵について

2_1まずは国産材を使いたい。そして、出来れば近場の木を使いたい。樹や生物はその場の環境に馴染んで育つため近くで育った木は、その土地で使えば長持ちするようだ。菌類や害虫に対しても一定の対抗性を持っている。
薬剤で無理に処理しなくても使うことが出来るのはそのためだ。難点は小径木が多いために、心持ち材の割合が多くなるということ。心持ち材は背割りを入れない限り必ずヒビが発生する。(これは欠点ではなく木材の特性である。)また小径木は捻れや曲がりも起こりやすい。樹齢の少ない木を上手く使いこなすには、それら木の癖を強さとして生かす知恵が必要だ。先人たちは長い時間かけてこれらの課題に取り組んできた。今の時代でも色褪せないそれらの技法は、伝統技法と呼んでいる。
2_2木を使いこなすには伝統技法は必須である。木の声を聞かずして手当たり次第材を配っていったのでは、とても丈夫な家には組上がらない。本来の木造に求められることは、むやみに金物で補強するのではなく、1本1本の木を見極め、その癖を組むための確かな知恵である。今まで積み重ねられてきた木造建築をつくる知恵が次世代へと受け継がれていくために造り手として努力していきたい。