大工だからできる家

木の家づくりには、木の知識や経験が必要です。
常に木に触れ、木を知り抜く大工棟梁と、
木の性質を活かしきる
家づくりをしませんか?
綾部工務店の大工棟梁、綾部孝司が書いてます。
2014年9月30日

本小松石という礎石 

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真鶴半島の付け根のところに、本小松石の採石場があります。本小松石は今から約40~45万年前に箱根の何回かの噴火によって作られた輝石安山岩です。緻密で耐久性耐火性に富み、吸水性が小さいのが特徴です。

1200年程前の墓石に小松石が発見されていて、鎌倉時代には関東の石材の主要な産地であったそうです。江戸時代には、徳川家康が小松石で江戸城の石垣を築きました。そして川越周辺の古い建物の基礎はというと、やはり小松石を含む安山岩が多く使われている様です。

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さて、そんな小松石の産地を訪れたときに知りましたが、この石はある程度の大きさの塊として、採掘されます。切り出す訳では無いそうです。塊同士の境界面は、紫がかった茶色で野ずらと言い、侘び寂びを感じる趣のある肌面です。

添付した写真は、以前施工した石場建ての住宅に採用した石の加工風景です。野ずらの石も使いましたが、多くは四角く加工し、表面にビシャンをかけました。

とてつもなく長い時間をかけてできた石を用い、その上に建物を建てる事は、単に意匠性や耐久性を高めるためという事以上に、大地と一体になった暮らし方を見つめるきっかけになりそうです。

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