家の外観が変化しています、〜風の家が増え続けているためでしょう。家をつくるには風土に合わせた計画が本来必要なはずですが、設備の性能向上のため高温多湿の日本であっても閉鎖的な住宅をつくることが出来ることとなり、結果、窓の小さい家が新築住宅のほとんどを占めているのが現状です。閉鎖的な住居が日本のスタンダードになりつつあり、防犯に備える意味と外に出なくても日常生活に不自由がないという今の社会を現しているような気がします。また、サイディングの流行は、さまざまデザインを可能とし、カラフルな街並みが増え続けていることもまた事実です。かつて甍の波と白壁のコントラストは、美しい街並みをつくってきました。私の住む川越の蔵の街並みは建物毎にデザインや寸法が統一されている訳ではないのに一定の連続性をつくっています。色や素材の統一が美しさをつくっていることと、素材そのものが長期に渡り味わいを増してきているからでしょう。
家をつくる際、住まい手と造り手それぞれが本物の素材を使う意識を持ち、周囲の環境に配慮しながら家造りを進めることが出来れば、日本の空の色に合う美しい景観の豊かな街が出来るに違いない、、、と考えるのは私だけでしょうか。
美しい景観をつくるために
・山の勾配と屋根の勾配を合わせる:伊那谷の民家など
・軒先を道路の曲がりに合わせる:木曽の宿場街
・素材の統一:川越をはじめ全国各所
・自然素材の使用:全国各所→歳月の積み重ねが良き味わいとなる
・近場の職方がつくる:全国各所→その土地の自然条件や景観を知る人がつくる
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