大工だからできる家

木の家づくりには、木の知識や経験が必要です。
常に木に触れ、木を知り抜く大工棟梁と、
木の性質を活かしきる
家づくりをしませんか?
綾部工務店の大工棟梁、綾部孝司が書いてます。
2006年9月22日

家をつくるのに適した季節

「家をつくるのに適した季節はありますか?」と時々質問を受けます。家の仕様によっては季節を考慮に入れた方が良いでしょうと答えます。その訳は、無垢材や天然素材を使用する家づくりをする場合、木材を伐採する季節と雨の季節や寒い季節に考慮した工程を組まないと、同じように施工をしたとしても仕上がりに影響が出やすいからです。
木材の切り旬は、秋から冬にかけてですから、早くて翌年の春や秋に刻みを始めるのが適当です。もっともこれは天然乾燥を前提としたことで人工乾燥では少し時間が早まりますが、基本は大切にしたいところです。また、梅雨時や秋雨時もせめて建て方時期とずらしたいところです。
壁に土壁を選択した場合はさらに荒壁を塗る時期と仕上げ塗りの時期が良い季節である必要があります。まず避けたいのは壁が凍ってしまう季節冬です。仕上げ時に冷たい風が当たると白化(はっか)などにより変色してしまうこともあります。雨の季節も乾燥が遅く工程に影響を与える他、カビが生えやすい季節です。
ではいつ建てるのが良いかとなると、
季節①前年に伐った木を使い、秋に刻み秋のうちに建て方を行い、本格的な寒さを迎える前に荒壁を塗り、冬造作工事を行い、新緑の季節に完成する。
季節②前年又は前々年に伐った木を使い春刻み、梅雨前に荒壁と屋根工事を完了させ、秋から初冬にかけて仕上げ工事をする。
実際には色々な条件が重なり建てる時期が決まるのでしょうが、無垢の木と天然素材でつくる家はつくる旬があるのです。