大工だからできる家

木の家づくりには、木の知識や経験が必要です。
常に木に触れ、木を知り抜く大工棟梁と、
木の性質を活かしきる
家づくりをしませんか?
綾部工務店の大工棟梁、綾部孝司が書いてます。
2007年1月29日

温暖化防止の家づくり

「素材のままに材を使用した家づくりは、製造エネルギーや廃棄時のエネルギーを抑えます。素材の特性や自然のエネルギーを利用した住まい方は生活時のエネルギーを抑えます。そして、長く住み続けることは何よりも無駄を減らします。結果的に自然環境を守り、自分自身の住みやすい環境をつくることが出来ます、、、。」
こんな話を延々と建て主の方とお話しし続けて参りました。大工がエコノクラート(生態人)として仕事をしてきた時代が過去にあり、今再び環境のことを考えながら仕事をしはじめています。
各地で国産材を使う運動が起こっています。ところが、林業家や製材所の廃業は後を絶ちません。埼玉で先日、林業関係者や県、大工たちが一同に会した話し合いが行われました。それぞれの立場意見は異なりますが、お互いを知ることにより良い方向へ進んでいくような気がしました。
自然の恵みを受け、環境に悪影響を与えずに行う家づくりは皆が力を合わせ行うものです。過剰な利便性と過剰な性能の追求、人間中心の家づくりはそろそろ卒業し、未来のために今しなければならない家づくりを行っていく時期に来ているようです。


二酸化炭素削減を森林にゆだねている我が国は、老齢化した人工林を若い人工林に更新させる必要があります。若木の方が成長過程での二酸化炭素削減効果があるのです。適正な樹齢に達した木を適正な時期に伐採し、伐採した木材は長期に渡り利用する。若木の生長を待って、家を普請するという行為自体が地球温暖化の防止に役立つことを私たちは知らなければなりません。木材を製品にする過程で発生する製造エネルギーが少ない、国産の無垢材を使用することが今求められています。
まずは皆で日本の山を守り、日本の環境を守りませんか。