大工だからできる家

木の家づくりには、木の知識や経験が必要です。
常に木に触れ、木を知り抜く大工棟梁と、
木の性質を活かしきる
家づくりをしませんか?
綾部工務店の大工棟梁、綾部孝司が書いてます。
2008年7月15日

ゴミになる家と人の心

日本の住宅環境は、最近大きく変わってきていますね。見渡す限り〜風の家ばかり。現地に行ったことがある人ならば、本物との違いは分かるはず。正直なところセンス無い建築屋と依頼主が多すぎますね。空の色と全体の統一をもう少し考えましょう。良識ある設計の方はインテリアは自分のため、外観は周辺の人のため設計をしましょうと話されます。もっともだと思います。漆喰や無垢の木を使用すると、道行く人皆優しい表情になりますね。有機的素材は人の心を癒すのでしょう。逆に無機的な素材は人の心を閉ざしてしまうのかもしれません。
いずれ家が寿命を全うしたとき、もう一度使いたいと思うか、捨ててしまいたいと思うか。このあたりも大切だと思います。ゴミ大国日本はみんなで作り出してきたものです。もちろん私も気をつけたいと思います。
いずれ埋め立てゴミになる家に住むことと、再利用される素材に囲まれた家に住むことは、価値観の違いが大きく違ってくるはずです。優しく接しなければならない素材に囲まれていることは人の心を優しくし、人に対しても優しく接することが出来るようになるはずです。
警戒心をいつも抱きながら生活しなければならない今の日本。皆で変えてみませんか。私は素材から優しさを持つ心を伝えていきたいと思います。